まるで、熟した林檎のような恋でした。





だけど、強く反論できない自分もいて。


黙ったまま歩き出したら。



「頑張るんじゃなかったんですかー?」



挑発気味にちょっかいを出してくる。



碧は2歩先でくるっと回り、後ろ向きで歩く。


キラリ、青と緑を織り交ぜた色のヘアピンが光った。



「そんなんじゃ、俺と瑛美みたいな関係にはなれねぇよ?」



むっっかつく。

……のに、こぼれるのは、呆れたような一笑だった。



「こっからだよ、こっから!」



強気に言って気合いを入れる俺に、碧はにぃっと口角を上げた。




そうだ。

これからだ。


挽回のチャンスは、きっとまだある。


諦めるな。

頑張れ、俺!