まるで、熟した林檎のような恋でした。





ランニング、ドリブル練習、短距離ダッシュ……。

1つずつメニューをクリアしていく。



そして現在、フルコートでの3人1組のパス練習をしている。


毎回組み合わせは異なり、今回は俺と碧と部長で行っている。



「部長!」



碧がボールを放った。

華麗なドリブルとは打って変わって、パスは拙い。


部長に対しては、普段の態度だけでなく、プレーまでも悪くなる。



部長の手元から大幅に外れたボール。しかし、部長は片手を伸ばして、難なく受け止めた。



「こら、芹沢!いっつも言ってるだろうが!小佐田相手でも、ちゃんとしたパスを出せ!」


「うぇーい」



みいちゃんの叱咤に、碧は走りながらなんともダルそうな返事をした。


あれは反省してないな。



さらなる怒声が飛んだのは、言うまでもない。




「幸!」


部長から、完璧なパスをもらう。