まるで、熟した林檎のような恋でした。





ははっ、2人とも元気いいな。こっちまで元気が湧いてくる。



「ありがとな」



言葉の通り、背中を押して。


全力で応援して。


自分のことみたいに喜んでくれる。



そんな友達が当たり前のようにそばにいるって、すごく幸せなこと。




完全に開かれた手のひらに、爪痕は残っていなかった。





もうすぐホームルームが始まる。


担任のみぃちゃんが来る前に、碧と要はそそくさと自分の席に着いた。



遥陽だけは、なぜか、未だに俺の隣にいた。



「お前もそろそろ……」


「ほんとにすげぇな、幸は」



席に着いたほうがいいんじゃないか。

そう続くはずの声が、喉の奥でしぼんだ。