HelloWeen.Kiss



だから、怪我した子の殆どはあたしの元にやってくる



「…はい。終わり。」


「…ありがとう。これ、あげる。」


そういってアゲハはあたしにトカゲの黒焼きをくれた


「わぁ!それもらってもいいの?」


「うん。」


あたしはそれを受け取り匂いをかいだ


「うーん、いい匂い!」


あたしたち魔女にとってはいい材料にもなるしいい食料にもなる。


しかも黒焼きと言ったら調理が難しく、滅多にないのでレアもの。


あたしはうれしくて憂鬱な気分が晴れていく気がした


「ね、ヒカゲ。」


「何?」


「今年は…どう脅かす?」



自然に話題がイベントのことになった


「んー、特には何も決めてないよ。去年と同じになるのかな?アゲハとリリィはもう決まったの?」


リリィとは悪魔の女の子。


リリィは、メイみたいで見かけによらずに性格は捻くれてる


まぁ、あたしも人のことは言えないくらい捻くれてるけど。


「…ひ、み、つ。」


「気になるから教えてよ」


「…だめ。」


アゲハは教えてくれないけど、大体は想像がつく。


其の後、あたしたちは各々の相手が来るまで世間話をしていた