ー放課後
「ヒカゲちゃん、またねー。」
「うん、バイバイ!」
午前4時長かった授業が終わった
あたしは背伸びを一つした
「ヒカゲ…薬頂戴。怪我、した…」
隣から弱々しい声が聞こえた
「何処怪我したの?」
あたしは声の主を、見て驚いた
体のあちこちに包帯を巻いてるミイラ男のアゲハ
今にも泣きそうな瞳をうるうるさせてあたしを見ていた
「…膝。サナギに、転された。」
サナギとはアゲハの双子の弟。
サナギはしっかりしてて、短気
その真反対の性格をもつ同じ年の双子の兄アゲハ
アゲハはドジでよく怪我をして、泣き虫
それに弟は悪戯好きでよく相手を怪我させる
アゲハは相手が病むまでとことん精神を追い詰めると言った精神的に怪我をさせる
厄介な双子になる。
「いいよ。ほら、怪我してるところを見せて。」
「うん。」
スッと素直にアゲハは膝を見せた
あたしは鞄の中から塗り薬を取り出した
「しみるから我慢してね。」
「…っうん。」
塗り薬を膝に塗って行く
この塗り薬はまじないを込めてあるからよく効く



