---そして

明けてしまった夜。

おはようございます朝。




(………。)





昨日の出来事が忘れられなくて
今日の朝はひどく寝不足だった。


今日はバイトが休みなのと
昨日の酔いがきているんだろう、

濱崎さんは朝起きてくる気配がない。



それが悲しいとも思うけど
今日に限って言えば助かった気がする。





(…濱崎さん昨日のこと覚えてるのかな。)






そもそも
酔ってその日の記憶が残るタイプなのかどうか
今までの経験がない以上分からない。



覚えていても困るし

覚えられてなくても悲しい。




わぁ複雑…。



濱崎さんの顔を見た時
どんな対応すればいいのかわからないんだけど…。





と思いながら朝の準備を済ませて
朝ごはんのパンを食べて家を出た。


もちろん、濱崎さんは起きてこない。



今日のお弁当はコンビニで買おうっと。






(……あ。)







携帯を確認してみれば
昨日の夜にハタとさっちゃんから連絡が来ていた。


多分お出かけの感想のことだろうなぁ
と思って見てみれば、当たり。






"どないでしたかデートは?( ̄∀ ̄)"



"今頃2人でラブラブだったりして〜?
デートの感想とか色々待ってるよ♡"






oh…。


これ何て報告すれば良いんだろう。


というか言うべき?
どこまで許容範囲?


映画見て楽しかったと簡潔に述べてもいいんだけど

2人にそんな軽く済ませるのは何だか申し訳ないっていうか
気が進まないし…。



でもすごい詳しく

濱崎さんがお酒飲んで酔った勢いで抱きしめられて甘い言葉を…

なんて恥ずかしくて言えないし。




というかこれは何と無く私だけの秘密にしておきたい気もする。






(困ったなぁ〜…。)






とりあえず何事も事件は起きなかったと伝えよう。

バー兼レストランのお店に連れて行ってもらって〜

そこで濱崎さんの友達に会って〜

…そ、それで何事もなく家に帰宅。




…うん、これなら平和だったって伝わるよね。

よし。






なんて通学中にあれこれ考えていると

いつの間にか最寄の駅に着いていて。

私は電車に乗って
ひどい眠気に負けそうになりながら学校に向かった。