色々と聞きたいことはあるのに、上手く言えなくて何だか切なくなる。
何だか、隣にいるソラくんは、言葉を気をつけなきゃ消えてしまうそうな透明な存在感で。
すごく隣が居心地が悪かった。
「ソラ君、あのね、鍵を返してもらえないと私すごく困るの」
自転車置き場まで着いてきたソラ君は、本当に私を送るつもりなのかもしれない。
だったら私もちゃんと言っておきたかった。
「雨笠さん、俺が乗るから後ろへ乗ってくれないかな?」
「あの、私の話聞いてくれてる?」
マイペースに話しだすソラ君は、こっちの都合もお構いなしでちょっと勝手だと思うの。
「うん。長くなるなら、帰りながら話そう」
ポンポンと自転車の後ろを叩かれると、なんだか恥ずかしくて固まってしまう。
「雨笠?」
「お、男の子と二人乗りで帰ったら、噂とかされないかな?」



