世界で一番ソラに恋した。


ソラ君は、首にぶら下げていたヘッドフォンの音を消して、ゆっくり私を見上げた。

夜に染まった、悲しい笑顔で私を見上げている。

「その秘密、――俺も共有してもいい?」

縋るようなその瞳に、一瞬、ソラ君が小さな子供のように見えた。

「きょ、うゆう?」

呆然としていたら、私の手をとり立ち上がった。

立ち上がったソラ君は、見上げたら首の後ろがツンと痛くなるぐらい背が高くて、ちょっと悲しくなった。

「背が高い人には、――笑っちゃうようなことだもん。共有はできないよ。鍵返して」

「笑ってごめんって。怒らないでよ。可愛くて笑っただけなんだ。雨笠さんは、いつも何をするのも一生懸命だなって」

思い出したように笑うソラ君を睨むと、とうとう下校の放送が鳴りだした。

このまま先生が見回りに来る前に秘密を隠さなきゃいけない。

「お願いだから、返して」