赤野が疑いの目を向けて来た。

「まぐれよ」

そう言い捨て、私は調理台に戻った。

ほんの少し休ませておいた生地のラップを剥がし、打ち粉として薄力粉をまいた調理台の上に置いた。

生地とめん棒にも打ち粉を付け、5mmの厚さになるように生地を伸ばしていく。

ハート型や星型を使って、生地を抜いていく。

それをクッキングシートを敷いたオーブントレーに並べ、予熱をしておいたオーブンに入れる。

「18分、と……」

また適当なボタンを押すと、温度の下にデジタル文字で時間が表示された。