太い樹木の様な茎は爆発のせいで吹き飛び、根元から姿が無くなっていた。

「黒バラは!?」

視線を上げるとオレンジ色の空に黒い斑点模様が広がっていた。

それが吹き飛んだ黒バラだという事はすぐに分かった。

そして一際大きな塊が宙を舞っているのが見える。

「折笠さんッ!?」

無抵抗な折笠さんの体は重力に従って周りの肉片と共に落下を始めた。