「ふぅ……」 安堵の溜息を吐いた瞬間だった。 ドアノブがゆっくりと回り始めたのだ。 甲冑が近くに居るのだから、赤野の可能性は無い。 だとすると徘徊している甲冑とは別の甲冑がドアノブを回している事になる。 こんな狭い部屋で甲冑に見つかってしまえば、逃げる前に殺されてしまう。 私は大きなクローゼットから離れ、小さなクローゼットの扉を開けて、中にしゃがみ込んで身を潜める。 ガチャ…… ギギギギギ…… パタン。