俺だけ見てろよ。~幼なじみに恋してる~

「たまちゃん、ちっ、ちが……」


「あ〜っ、大変!! 昼から母と観劇に行く予定だったの。急がなきゃ。またね! よい夏休みを〜」


訂正しようとしたのに、あたしの声はさえぎられた。


そして、あっという間にたまちゃんは去っていってしまった。






ど……どうしよう……。


たまちゃん、そんな風に思ってたんだ……。


困ったな、ちがうのに。


訂正しようにも、たまちゃんはスマホを持たない主義だから、


連絡を取ることもできない。


まあ……わざわざ言うことでもないか。


新学期には、きっとこのことも忘れてるよね。


ひとり納得し、自転車に乗った。


明日から夏休み。


だけど、期末テストで赤点を取ったあたしは、


明日から1週間だけ補習に通わなきゃいけないんだ。