だからこの日、初めて春雪の運転する車に乗った。
バックするときに後ろを振り返るときのしぐさ。
ルームミラーを直すときの手の動き。
全てが大切で、欲しくて、私のものにしたくて。
でも助手席にはあきは姉ちゃんが座っている。
しかも時々、甘えたように春雪の腕に触れる。
やめて、私の春雪に触らないで。
内心叫びだしたい気持ちでいっぱいだったけれど、ぐっとこらえた。
ショッピングセンターに着くと、駐車場に車を止めた。
車から降りると、あきは姉ちゃんはじゃれつくように春雪の腕に自分の腕を絡めた。
春雪は表情一つ変えない。
笑っているようにも、怒っているようにも見えた。
でもあきは姉ちゃんは嬉しそうで、私のほうをちらっと見ては、鼻をスンと鳴らした。
負けてたまるか。
絶対にあきは姉ちゃんなんかに負けないんだから。
私は怒りとともに沸き上がってくる、しょっぱい涙を懸命にこらえた。
春雪の背中が遠い。
そばに寄りたい。
でも私たちは義兄弟としてやっていく、そう決めたんだ。
そんなことを考えながら駐車場を歩いていると、ブッブッブーッと大きなクラクションを鳴らされた。
バックするときに後ろを振り返るときのしぐさ。
ルームミラーを直すときの手の動き。
全てが大切で、欲しくて、私のものにしたくて。
でも助手席にはあきは姉ちゃんが座っている。
しかも時々、甘えたように春雪の腕に触れる。
やめて、私の春雪に触らないで。
内心叫びだしたい気持ちでいっぱいだったけれど、ぐっとこらえた。
ショッピングセンターに着くと、駐車場に車を止めた。
車から降りると、あきは姉ちゃんはじゃれつくように春雪の腕に自分の腕を絡めた。
春雪は表情一つ変えない。
笑っているようにも、怒っているようにも見えた。
でもあきは姉ちゃんは嬉しそうで、私のほうをちらっと見ては、鼻をスンと鳴らした。
負けてたまるか。
絶対にあきは姉ちゃんなんかに負けないんだから。
私は怒りとともに沸き上がってくる、しょっぱい涙を懸命にこらえた。
春雪の背中が遠い。
そばに寄りたい。
でも私たちは義兄弟としてやっていく、そう決めたんだ。
そんなことを考えながら駐車場を歩いていると、ブッブッブーッと大きなクラクションを鳴らされた。

