小さく言葉を吐き出すし、着ていたジャケットを彼女に羽織ってやる。ブランケットなんて洒落たもの、俺が用意しているわけがないし、悪いなと思いつつ我慢してもらう。 そして運転を再開する為にハンドルを切る。 隣には眠る愛しい君、宛もない夜のドライブの始まり。 首都高に乗り宛もなくただただ、流れるラジオを受け流したまに彼女の寝顔を盗み見をしてハンドルを切る。 気がつけば、夜も深まり営業さえ終了していたサービスエリアに停車させていた。外灯も切れているのか、辺りは真っ暗闇だ。 「…ここどの辺だろ」