老いたる源氏と柏木は体中冷や汗でびっしょりとなっています。
額の汗は水溜りのようになっています。
二人の頭上に紫の上の魂の叫びがとどろきます。

「ましてや、子ができるなどとはもってのほか!最も恐れていた
ことが起きてしまった。