「薫も薫じゃ、得意げに恩を売ろうとしている。あさましい心根じゃ」
「根が優しいから万事誰も傷つけないようにそうしているのですよ」
「そうかな?」

欄干の二人はひそひそ話でかなり細かく打ち合わせをしておられます。