私は入りたかった図書委員会に入れて、とても嬉しかった。奏は美化委員ではなく荷物係になった。主に、先生に任された物を持っていく係だ。早速今日の放課後、委員会ごとに分かれて会議が行われた。私は集合場所の図書室にいき、決められている席に座った。
「星空さん。僕、西雲凪! これから1年間よろしく!」
「うん、よろしく」
本を読んでいると同じクラスの図書委員になった西雲くんが話しかけてきた。その後、先生がきた。……あれ?まだ3年1組の男子の席が空いてる……。そう思っていると、図書室のドアが静かに開いた。
「はい、これで全員集まりましたね。それでは1年生から順番に自己紹介して下さい」
ん?てかあの人って、今日の休み時間にきてた……。そんなことを考えていると、名前を呼ばれた。
「――星空さん。何をしているの? 早く自己紹介しなさい」
「あっ、はい。2年4組の星空雫です。よろしくお願いします」
そういって私はお辞儀をして座った。視線を感じて見回してみると、誰も私の方はむいてなかった。……気のせい?すると、私の斜め前に座っている先輩が立った。
「3年1組の結城霰です。よろしく」
やっぱり――!!結城先輩だ。その後は仕事の内容を聞くだけで終わった。私は鞄を持って帰ろうとしたが突然誰かに腕を引っ張られて、どこかへつれていかれた。階段を上手に降りて、げた箱についた。
「なっ……なに!? 危ないじゃない!! ……って、あ」
「あー、ごめん。ちょっと話したいことがあったからさ」
結城先輩……!?ていうか、話したいことって何?
「ごめんなさい、タメ口で……」
「あー……別にいいけど、タメ口で。……でさ、お前は俺のことどう思ってるんだ?」
「……へ? どうって?」
全く話が分からない。ていうか、腕を掴んでいるこの手を離してほしい。それに、……早く帰りたい。
「女子達がキャーキャーいって俺にメロメロだけど、お前はあの時キャーキャーいわなかっただろ?」
「あの時って……あっ」
昨日のこと……?
「珍しい子だなーと思って聞いておきたかった訳だ。……で?」
「でって……、別に? 私は男に興味ないし」
「そ。……それなら……」
すると結城先輩は私の耳に口を近づけて耳を軽く噛んだ。なっ、なにこの人、変人!?
「――絶対に好きっていわせてやるから」