来てくれて本当はめちゃくちゃ嬉しいんですけどね。


恥ずかしくてそんな事言えないけど……。



「可愛くない奴。 罰としてこれはもらう。」

「あっ……!」

「お! うまっ。」



私の卵焼きがぁ……。



「好きだから最後に食べようと思ってたのに……。」

「ははっ、やっぱな。」

「え?」

「お前卵焼きはいっつも最後までとってるよな。 んで、メチャ幸せそうな顔で食べんの。」



っ!?


そんなとこ見られてたの!?



「分かってるなら食べないでよ!!」



私が怒ってるのに笑ってる桐生君。


本気で怒ってない事はきっとバレバレだ。


桐生君への気持ちはやっぱり胸の奥にしまっておくことにしよう。


気持ちを伝えないでいるよりも、この関係が崩れてしまう事の方が辛いから。