やっと授業が終わり、結梨に会える嬉しさで小走りで大学を出た。 その時、懐かしい匂いがした。 愛しい香り… 思わず、立ち止まってしまった。 「…俊哉?」 …んなわけないじゃん。 「へへっ…」 バカみたい、重症だね。 未だに立ち直れてない私って、本当に重い。 周りにはまだこんな心境だなんて思われたくないから、誰にも話してない。 まだ立ち直れてないことなんて、言えない。