空を見上げて、月を描いて


 大学1年の夏休みから、家から少し離れたコンビニでアルバイトを始めた。


 イチとはあの日から顔を合わせずらいし、俺はまだなにも知らないままでいたかった。


 美月がもう生きていないかもしれないなんて嫌な考えを振り切って、それを忘れるかのように無駄に授業詰めたりバイトしたりしてた。


 イチから受け取った携帯電話とネックレスは、よく見もしないで机の引き出しに突っ込んだ。


 イチから言われた言葉も、頭のどこかにある引き出しにぶち込んだ。


 無事に2年生に進級して、バイトを続けてからもうすぐ1年になる。


 今日も学校終わったら深夜までバイトだ。


 速いような遅いような、不思議な感覚で時間は確実に過ぎていく。


 相変わらず暑くて干からびそうになる。


 今日の講義は3コマ目からだから、なおさらだ。


 この時間に家を出るのは、だいぶキツイ。