『あの時、君は……』

始発の電車は、あと20分で到着する。
こんな2人きりの時間、付き合ってた時にだって経験したことない。
なんだか、俺は妙に緊張した。

「……そろそろホームに行って電車待ってろよ」

あー、俺何言ってんだよ。
本当は、もっと話したい。
もっと2人きりのままでいたい。
でも、これ以上瞳と2人きりでいると、絶対に辛くなる。
別れる時に、絶対泣きたくなる。

そんなの、
カッコ悪いだろ?

だから、瞳には悪いが、そんな言葉をかけた。

「……そうだね」

瞳は立ち上がる。