『あの時、君は……』





最初は、ノロノロ蛇行運転をしていたが、慣れてくるとそれなりにスピードを出して走っていた。

「わー! 怖楽しー!!」

後ろからは瞳のはしゃいだ声。

「なぁ……瞳」
「ん、何?」

俺はわざと深刻な顔で言った。

「さっきから漕いでて分かったんだけど……もしかして……」

瞳も目を丸くする。

「うん……何……?」

「お前……太った?」

……ガッシャーン……
自転車は一時横転した。