『あの時、君は……』

バックを選ぶには、それほど時間はかからなかった。
女子の買い物というのは、かなり時間がかかる物かと思っていたが、俺が選んだやつの二つ目に出したやつでOKをしたのだ。
一つ目に選んだドクロの絵が描いてあって、チェーンがじゃらじゃらついていたやつは、有無を言わずに睨まれて終わった。
――確かに、瞳には合わなかったかもしれない……
俺好みのを選んで失敗した。

二つ目に選んだやつは、水色の生地にクローバーの絵が描いてあるなんともおしとやかでシンプルなデカい鞄を選んだ。

「ありがとう! 気に入った!」
「そうか? 良かったぁ」

俺も一緒に選んだためか、あまり買い物は苦痛には感じなかった。

あ、いや、瞳だったからかな……?