約束の小指、誓いの薬指。

「凛音。12月24日なんだけど、今年もイベントが入ってて…」


「うん、そうだよね。
気にしないで」


去年のクリスマスイブもそうだった。せっかくだから一緒にいたいという気持ちがない訳じゃないけれど、これは仕方のないこと。


ところが、諦めモードに入る私に愁くんは予想外の提案をした。


「今回のイベントは事務所主催だから結構融通が利くんだ。

…それで、見に来ないか?」


「え?」