約束の小指、誓いの薬指。

この励ましで私はより一層強くなれた気がする。


「ありがとう」


「うん」


沈黙が訪れる。しかしそこに気まずさはない。
見つめ合って、その瞼を閉じるとともにお互いの距離間は小さくなっていく。


完全に視界が暗くなったとき、かしゃかしゃという紙の音が聞こえた。
ん?…と2人して同じ方向に顔を向ける。


「あ!ニャン太!」


そこには、冊子の上で遊ぶニャン太がいた。愁くんは慌ててニャン太の元まで行き、冊子を拾い上げる。