約束の小指、誓いの薬指。

「こいつ、凛音を自分のものだと思ってないだろうな?

違うんだぞ」


ニャン太の両脇を抱えて目を見て真剣に教え込む姿を見て、思わず吹き出してしまう。


「あはは、ニャン太に嫉妬?
ニャン太、おいで」


睨み付けるように主人を見るニャン太が可愛くて、抱っこしようと手を広げたのだけれど…


「駄目、僕がいく」


広げた手に飛び込んできたのは愁くんで、その力強さに簡単に押し倒される。心の準備無しの出来事に一気に胸が高鳴る。