約束の小指、誓いの薬指。

今週末、本命としている会社の最終面接が行われる。そこに受かれば、晴れて正社員としての通訳の仕事ができる。


だけど自信がない。不安しかない。
自分がその会社で働いているイメージができない。
考えれば考えるほど弱音を吐きたくなるけれど、ここに来て頑張る愁くんを感じたら、不思議と勇気が湧いてくる。


ソファーにもたれかかって、不安を勇気に変換する。親しい人の頑張りというものは、とても大きな励みになる。私を鼓舞してくれる。


ミャー。
床に座っている足にすりよってくるニャン太。


「ニャン太も励ましてくれるの?ありがとう」


頭を撫でるとその手で遊び出す。楽しいのか、喉をゴロゴロ鳴らしている。


窓から入ってくるオレンジの夕陽に照らされた部屋で、なんともくつろいだ時間が流れる。