約束の小指、誓いの薬指。

ゆっくりとした彼女の話の中に、たくさんの情報が敷き詰められていた気がする。
アメリカに住んでいた?
今は外国語学部に通う大学生?
どれも驚きに満ちていた。それと共に、アメリカに住んでいた期間が長いから、日本人よりもアメリカ人の方が彼女にとっては馴染みがあるのだろう。それでアメリカ人相手だと人見知りも軽減されるのかもなと納得できる部分もあった。
なんにせよ、上っ面な会話じゃなくて彼女自身のことを話してくれた。
これは、僕は人見知りをする相手から一歩抜け出したと喜んでもいいのだろうか?


それから、電車で帰るという彼女を車で送ることにした僕。


それにしても、秋葉原に来ることが自分の将来に繋がるなんて、エネルギーに溢れることを考えるな。
僕にもそういう時代があったはずなんだけど、それはもうだいぶ前の話…。
大学生ということは彼女はハタチ前後か。
28歳の僕とはおよそ8個の歳の差があるわけだ。うん。