約束の小指、誓いの薬指。

最初に僕の存在に気がついたのは久我凛音。
彼女のきょとんとした視線に男2人が振り返った。


「う、わ…なんだこいつ?」


1人が上ずった声をあげる。僕は急いで男共の間を通り抜けて彼女の手を掴む。


「彼女、僕の大事な人なんで」


咄嗟に出てきた言葉は赤面必至。大事な人でおかしくはないはずだ。彼女は大事な先輩の大事な姪なのだから。
そんな言い訳を考えながらも安全な場所に連れていかなければという使命感から、彼女の手を引いて人気のない歩道橋まで来た。
下には多くの車が走っているが、誰も僕らのことなんか気にしてはいないだろう。