約束の小指、誓いの薬指。

…なんということだ。


恥ずかしくなって、スーツケースを手に取ってその場を去ろうとするが、慌ててしまい手元がおぼつかない。
2人共、こんなに注目を浴びているなんて思わず、更に顔が赤くなる。


あぁ、まだ心臓がばくばく鳴っている。
緊張と驚きと喜びが入り交じったこんな感情、どう落ち着けたら良いかなんてわからない。


「そ、それじゃあ、行ってきます」


「行ってらっしゃい」


早足ながらも何度も何度も振り返り、手を振りながら私は搭乗口へと向かった。
そしてお昼過ぎ。
愁くんに見送られて私は無事に日本を発った。