「……兄」 「っ、うわぁーっ!!」 突然、背後から声がっ! 焦ってバッと振り返ると…… あ、やっぱりな。 声の主を知ると、チカラが抜けた。 「……はぁ……南琉(なる)ー。お前『ノックしろ』って、いつも言ってるだろう?」 噂をすれば、同じ兄妹でも全然違う…… 妹の、南琉だった。 「すみません、兄」 南琉は、真顔のまま謝った。 相変わらず感情のない淡々としたしゃべり方だ。 淡いピンクでモコモコとした、パーカーとショートパンツのナイトウェアを着ている。もう風呂に入ったのか。