ボンヤリと窓の景色を眺めた。 ……あ、もうすぐ着きそう。 ……もし、また恋が出来るようになったら……今度こそ、勘違いしないようにしよう。 優しくされても、特別扱いに感じても、すぐ好きにならないようにしよう。 もう……あんな思いは……したくない。 そして、想いが通じ合ったら…… 私はもう……その人だけがいい。 ふふっ。その人って……どんな人かなぁ。 あ。今、恋に前向きになってみたら…… 少し、気持ちが楽になった。 私は、一人で密かにニヤつきながら、 『とまります』ボタンを押した。