「……先輩、あの……大丈夫ですか?」 映見……心配そうだ。 ホントならここで『大丈夫大丈夫!心配ないさ!』とか言えればいいんだけど…… 正直、無理だ。 「……ごめん。大丈夫じゃないみたい。もうちょっと落ち着いてから、運転するよ」 「……はい」 映見は、恥ずかしそうにうつむいた。 はぁ……ホントにまいった。 想定外のキス。まだドキドキしてるし。 こんなんで、よく『キスはしたい』って思ってたよな。 けど、こんな気持ちでさえ…… すごく幸せに感じてしまう。