気を取り直して、映見を助手席に乗せた。 「うわぁ……うち以外の車なんてめったに乗らないから、なんか新鮮です」 「あは、そりゃ良かった。 どうせなら、このコ達も座らせようか」 と、袋から三匹のクマを出して、後部座席に並んで座らせてみた。 「アハハッ、車内が一気にファンシーになりましたね」 「だろ?さてと……」 運転席に座り、映見をチラッと見た。 (……マズい) 車内に二人きりというこのシチュエーション……想像以上に悶々とさせる。 このまま運転したら……事故りそうだ。