三回目のデート



 ……あぁ……なるほどね。

 例えば、映見と……『そういうこと』を、することになったとします。

 その時に俺が、映見の髪をスッとほどくと……

 あれまビックリ!こんなのが出てきた~!みたいな。

 いやぁ、一輝君。なかなかウマい演出してくれるねぇ~♪


 ……って!全然ウマくねぇんだよっ!!


 髪に、こんな物を入れやがって~っ!

 映見はコレを髪に入れたまま、電車に乗ったり歩いたりしてるんだぞ!

 俺がここで気づかなかったら……映見は一日中、ずーっとコレを入れっぱなしで過ごすところだった……

 ん?何か書いてあるぞ。

 なになに?


『安心してください。初めてですよ♪』


 ブチッ……と来た。


「そんなのっ……わかってるつぅーのっ!!」


 歯をギリギリしながら言い放ち、悪魔からの贈り物をグシャッと握り潰した。

 一輝君……ボコり決定。