《side 晴》




鏡に映る自分を見て、大きな溜息を吐いた。



なにが執事服だよ…ったく、めんどくさい。



「おお!流石、似合ってんな!」



俺と同じ服を纏ったマコトが、肩をバシッと叩いてきた。

…いてぇ。



「ちっ…早く教室戻るぞ」



ネクタイを締め、更衣室から出た。


教室に戻ると、まだ心の姿はない。

心のメイド服、か…。


見なくとも、可愛いなんてことは明白だ。

…だからこそ、接客なんてさせたくないというのに…。


イラついて、再び舌打ちを打つ。



「お前最近舌打ち多くない?溜まってんの〜?」

「うっせーな。めちゃくちゃ溜まってるわ」

「うわ、爆弾発言…」



自分から聞いてきたというのに、マコトは引き気味に一歩後ずさった。