わたしは一人肩を落とし、メイド服に腕を通した。
それにしても…
このスカート、短い…!
普段スカート丈が長いから、余計恥ずかしい。
なんだかスースーするし…うぅ、これで接客するのぉ…?
「…ま、なかなか似合ってるじゃない」
メイド服を着てカチューシャを付けたわたしを見て、春野さんがフンッと鼻を鳴らす。
「え?あ、ありが、とうっ…!」
「…とりあえず、そのだっさいメガネどうにかしなさい!」
えっ…!わっ…!
春野さんが、強引にわたしのメガネを取り上げる。
「……っ、腹立つわぁ〜!!」
「え、ええっ…!?」
「やっぱりメガネ外さないで!あたしより可愛い女なんてこの世に必要ないのよ!」
何故かご立腹の春野さんは、腕を組みながら歯を食いしばっていた。