《side 晴》




コンコンコン、と、ノックの音が響く。



「は、晴ちゃん…おじゃま、します」


「改まってどうした?入ってこいよ」



いつもは普通に入ってくるのに、変なの。

学校から帰ってきて、部屋で映画を見る約束をした俺たち。

「ご飯食べてから行くね…」と言った心がようやくやってきた。


ゆっくりと部屋の扉が開かれて、奥から心の姿が。



……はっ?



「お、遅くなってごめんね…?」



申し訳なさそうにそう言って、部屋に入ってくる心。

俺はその姿に、目が釘付けになってしまった。


…〜っ、いやいや、露出激しすぎるだろ…ッ。


いつもの部屋着とは違う、短パンにキャミソール、上にパーカーを羽織っている心。

おいおい、その姿で外出てきたのか…?

メガネもかけてないし、隣の家だからって危なすぎるだろ。