「まあそうね、誘惑してみたらどう?」

「誘、惑?」



春野さんの提案に、わたしは再び首を傾げた。

わたしが…晴ちゃんを…!?



「そう、ゆーわくよ。あたしが伝授してあげるっ」



無理だよ…!と思ったけれど、春野さんの頼もしい言葉に目を輝かせた。



「は、春野さん…優しいっ」



お願いしますっ…!と、手を握る。

春野さんみたいなモテモテで魅力的な人が教えてくれるなら、わたしにも、できるかなっ…?



「ちょっと、このこ純粋なんだから変なこと吹き込まないでよ?」

「変なことじゃないわよ。カップルの仲を深めるためには必要でしょ〜」



そう言って、春野さんはニヤリと意味深に笑った。