《side 心》




空教室の扉が開かれて、アヤカちゃんと坂井君が入ってきた。


アヤカちゃんの手に握られているのは…わたしのメガネ。



「あーあ…全く、メガネくらいいいじゃない」


「そーだよ、わざわざ持って来させなくてもさ〜」



「どんだけ独占欲強いの」と笑う坂井君に、わたしも苦笑いした。