そうだ、どうせ二人は両想いで…付き合うのも時間の問題。
もし…
二人が付き合うことになったら、俺はどうするんだ?
心が、他の男と付き合うことになったら…俺は黙って応援できんの?
……そんなの、無理に決まってる。
簡単なことだ。
俺は…なにをうじうじと悩んでいたんだろう。
心が誰を好きだろうと、そんなもの関係ない。
俺が好きなのは心で、心を一番好きなのも、間違いなく俺なんだ。
他のやつのものになったって、奪ってやればいい。
そう気づいて、悩んでいたことがバカらしくなった。
立ち上がって、教室を飛び出す。
二人がどこへ行ったのかはわからなかったけど、俺はまっすぐ、昨日二人が会っていた教室へ向かう。
誰よりも大事にしてきた。
誰よりも、思い続けてきた…
あんな男に、渡すもんか。