人は比較的少なく、ガランとしていた。家と違ってクーラーはガンガンきいてて気持ちいい。ジージーミンミン、セミだけがうるさく鳴いている。

雑誌、雑誌・・・。
パラパラとめくっては、隣の雑誌が目に入る。

と、そんなことをしていたら、珍しくお客さんが入ってきた。

こんな蒸し暑い中、本屋さん目当てで来る人って少ないかと思ってたのに。

いや、それより雑誌・・・。

と思っていると、嫌でも声が耳に入った。

「ああ!!地味子じゃん!!地味子が本屋にいる!なんで!?うわっ、地味パーカー。地味子さすが」