choice 01


マウスを操作しながら葵が言った。
「試してみましょう…」

歩が葵に聞いた。
「試すって?なにか買うのかい?」

「買うという表現は少し違うと思いますが…、カテゴリーを確認してる限りは…危険物は無さそうです…」

葵が歩に答えると、歩は心配そうに言った。
「そういう意味じゃ無くて…詐欺の可能性もあるよ」

葵は歩の心配を気にすることなく、操作を進めて言った。
「その心配は無さそうです…クレジットカードや口座番号の登録義務は無さそうです」

有紀が言った。
「とりあえず試してみないとわからないな…」

歩は仕方ないといった表情で言った。
「やれやれ…わかったよ、当たり障りの無い物にしよう」

「わかりました、では…このデジカメにしましょう」
そう言うと葵は、デジタルカメラの欄をクリックした。

するとページが次に移り、『転送』をクリックした。

画面には、横向きのゲージと『ダウンロード中』と、文字が出ている。

ゲージがたまると、『ダウンロード完了』と、文字が出て、画面が前の商品選択画面に戻った。

三人はしばし沈黙した。

すると歩が呟いた。
「どうなったんだ?」

有紀が言った。
「さぁ?変化はなさそうだが…」

すると葵が何かに気付いたように、ニヤリとした。
「成程…だんだんと、わかったきましたよ…この島のルールが…、ふふ…実に面白い…」

有紀が葵に聞いた。
「どういう事だ?葵…」

「では、デジカメのある場所へ行きましょう…。ついてきて下さい」
そう言うと葵は部屋を出て行ってしまった。

「ちょっと葵君!…もう一つのアプリは?…」
歩の呼び掛けは虚しく部屋に響く。

「やれやれ…あいつは何か閃くとじっとしてられないようだな」

「呆れてる場合か!早く追いかけるぞ!有紀…」

そう言うと歩は有紀を連れて葵を追った。

部屋を出てスタスタ歩く葵の向かった方向は、時計台の六時の方向だ。