「ねぇ瀬田」

「なんだよ」

「あのさ、どうして手を離してくれないの?」

「ほら、それっぽいじゃん?」

「……?」

そのあとも何故か、瀬田の手が離されることはなく、手を繋いだまま、文化祭を見てまわった。
ありさはあたしたち二人に張り付いて、写真を撮りまくっている。
ついでに言うなら、子供たちに囲まれたり、大人にも囲まれたりして、何度か写真を撮る羽目になった。

やっぱりこの格好、目立ってるんじゃないのよっ!