その日は大雨だった。 道路は水浸しで、水溜まりができていた。 通りたくないと思いつつ傘を差しながら歩いていると、案の定水溜まりの水が車が通るとはね、私はびしょびしょだった。 高校からバス停まで15分。 こんなへんぴな田舎だと、バス停には誰もいないのが普通だ。 私はいつも午後5時17分のバスに乗る。 バス停にはいつも私ひとりだった。 誰も来ない。