五月が終わって六月になった。 このころ僕はすっかり吹奏楽部になじんでいて、放課後はいつも音楽室にいた。 小さい頃から親の影響で、音楽にふれる機会が多かった僕は、吹奏楽部に入ってはいなかったものの音楽は大好きだった。 自分もヴァイオリンを小さい頃から習っているから、クラッシックにはある程度の知識があるので、吹奏楽部で指揮をふることも増えていた。