「のど渇きませんか? なんか走っちゃったらのど渇いちゃった」
「いいッスね! 僕何か買って来ますよ。……あっ財布……」
「いいです、いいです。慌てさせたのは私のほうだし、私がオゴリますよ!」
僕は彼女から硬貨を受け取り、二人で座ってたベンチのすぐ横にある販売機の前に立った。
そして、彼女のほうを振り向いた僕は言いかけた言葉と息を飲み込んだ。
「何系がいい……!?」
思いっきり走った、彼女の乱れた浴衣の胸元と、少しはだけてしまった太ももの白さに目を奪われてしまった。
お陰で僕は「しるこ」のボタンを押してしまった。



