生徒会長が私を好きな理由

私から水を受け取ると、悠生はだるそうに体を起こして一口飲む。



「ローズさんが言ってたけどお昼とかまだなんでしょ?何か作るけど何がいい?」


まるで彼氏に言うような台詞を言っている自分に恥ずかしさを覚えつつ、悠生の体を気遣う私。





「必要ない。家に招き入れておいてなんだがもう帰っていいぞ」

「え?」


悠生はペットボトルを床に置くと、またソファーに寝転がって肌触りの良さそうなコットン生地の毛布かけた。




「どうして?体調悪いんでしょ?なら私が看病するよ!ローズさんに頼まれたしそれに今日は暇だから」

「暇なら宿題でもやれ」


う…このまま帰るわけにはいかない。せっかく好きな人の家に来れたのに冷蔵庫から水を取りに行っただけで終わりなんて嫌。




「とにかく冷蔵庫には飲み物しかなかったから買い物行ってくるね!私がメニュー考えるけど後で文句言わないでよ?」

「…お節介」

「お節介でもいいからとにかく行ってきます!」


毛布にくるまりながらボソッと言う悠生を無視するように言い、私はもう一度外に出てスーパーで買い物をした後またマンションに戻ってくる。

なんだかんだ言いながら悠生は鍵を貸してくれて、私が買い物から帰るとソファーの上で熟睡しているようだった。私は物音を立てないようにキッチンに行き、新品同様の用具を出して料理を始めた。









「あ、起きた?」


そして一時間後。私がちょうど料理の支度を終えた頃、目を覚ました悠生。家から持ってきた自前のエプロンをつけた私は、ソファーに近づいて声をかけた。




「うどん作ったけど食べるー?うちのお母さん直伝の特製だよ~」


悠生はしばらく考えた後で「食べる…」とボソッと言うと、体を起こしてまた水を飲んだ。私は器に盛ったうどんを悠生に持って行く。




「…頂きます」


食べてくれないと思ったのに、悠生は意外にも素直に私の作ったうどんを食べてくれた。




「熱はあるの?」

「…まあな」


悠生の隣に座る私は、うどんをすする横顔を覗き込むようにして聞く。本当はおでこに手を当てたい所だけど…そこまでは勇気出ない~




「どのくらい?体温計ある?」

「もういいから帰れよ。ここまでしてくれたならもう充分だ」


素っ気ない言い方だけど…遠回しに気を使ってるみたいに思える悠生。うどんを食べながら時々咳込む姿が痛々しい。