生徒会長が私を好きな理由

名前知らないけど水をかけてくれた女子ありがとう!今となっては感謝してますよーだ!




「岩田の元に戻ってろと言いたい所だが…急に野暮用が出来たみたいで岩田は外に出ているらしい。さっき連絡があった」

「そう…でも大丈夫だよ!一柳くんの側を絶対離れないから」


どさくさに紛れて積極的なこと言っちゃった!だけどそれくらいはいいよね!





「そうしてもらわないと困る。いいか?絶対俺から離れるなよ?1mでも離れたら本気で怒るからな」

「はい!」


離れる訳ないじゃん!好きな人とは一秒でも長く一緒にいたいくらいなんだし…





「もう見学はいいだろ。こんな学校早く出るに限る」


そう言って歩き始める一柳くんをすぐに追いかけ、やって来たのは2階のグラウドが見える教室だった。




「ここが語学クラブの部室なの?」

「ああ。これから入るけどお前は俺の後ろにいればいいから…誰かに話しかけられても無視していい」

「わかった…」


ゴクリと息を飲み若干緊張して来た私。一柳くんは部室の扉をゆっくりと開く…





ガチャ…



「お、一柳か!」

「一柳くん!!」

「一柳先輩っ!」


部室に入ると中にいた生徒達が一斉にこっちを見て、一柳くんの存在に気づくと男女関係なく近づいて来た。


な、なに?何かさっきまでとはちょっと違うノリじゃない??

一柳くんて男子にまで好かれてるの?





「しばらくだな一柳!庶民学校の暮らしはどうだ?可哀想だよな~全く」

「なんだよその制服。九条の言っていた通り本当にみすぼらしいなぁ」


ナルシストっぽい自信家的な男子達が一柳くんの肩をポンポンと叩きながら、そう言ってケラケラ笑っていた。内心カチンと来ていた私は心の中で思いっきりその男子に舌を出す。





「悠生!」


すると分厚い本を片手に、九条さんが一柳くんの所へ嬉しそうに走って来る。

出た…!私は一柳くんの大きな背中に隠れるようにして立ち息を殺して気配を消していた。


会いたくなかった人に会っちゃったよ…うちの学校に来て色々言われた時から今のところ特に何もないけど…一体彼女は何を考えてるんだろう…






「あら…」


ギクッ



一柳くんの後ろに隠れる私を見つける九条さんは、ゆっくりとこっちに近づいて来て白学の制服を着ている私を見てクスッと笑った。





「なになに?あれ?この子うちの学校の生徒じゃないよね?もしかして…庶民高校の友達か?」

「一柳が友達連れてくるなんて…しかも女の!」


男子達にも気づかれた私は、まるで見せ者のようにクラブの生徒達にジロジロと見られた。ちらっと九条さんを見ると面白くないような顔をして、今にも舌打ちでもしそうな勢い。






「お前達には関係ないだろ。それで?今日俺を呼び出した理由は?」

「ああ、えっと…今回の論文のテーマが一部変更になって…」


ニコッと笑顔になる九条さんは、持っていた分厚い本に挟んでいた資料の紙を取り出して一柳くんに見せた。