生徒会長が私を好きな理由

一柳くんのその言葉を聞き、私はドアを閉めたと同時に驚いた表情をする。




「そうなの?」


久しぶりの生徒会の集まりだしやる気満々で来たのに…




「中止になった事はお前にも連絡した。返事がないから念の為にここで待ってたら案の定だ」

「うそ!?」


慌ててカバンから自分のスマホを出すと、確かにLINEの生徒会のグループに一柳くんからの連絡が来ていてレスしてないのは私だけ。




「テスト中マナーにしてそのままだったから気づかなかった…」

「そんな事だろうと思った」


そう言ってソファーから立ち上がる一柳くんは、読んでいた本を閉じてカバンにしまう。




「生徒会を急遽中止にしたのはこれから白学に行く事になったからなんだ」


それを聞いて少しだけ胸がチクリと傷んだが、無理矢理平然を装って普通に振舞うフリをした。白百合清蘭学園に何しに行くんだろう…




「…事は相談だが…良かったらお前にも一緒に来て欲しい」

「ほぇ!?」


意外過ぎた一柳くんの言葉に私は思わずマヌケな返事をしてしまう。下がりに下がったテンションは一気に上昇する。


一緒に来て欲しいって…白百合清蘭学園にってことだよね!?





「まあ強制はしないけど…今のお前に時間の余裕があって行く気があるならばだ。もちろん礼はする」

「行く!お礼なんて別にいいから行きたい!」


一度行ってみたいと思ってたんだよね。一柳くんの本校がどんなところか興味あるし…

モヤモヤしていた曇り空に太陽の光が差し込み、胸の中でお花畑が広がるような気分。





「済まない」

「私も行って平気なの?」

「セキュリティに問題なければ一般の見学は許可されている」


そうなんだ…やっぱり名門のセレブ学校だしセキュリティとか厳しいのかな。

それよりも何で私を誘ってくれたんだろ?もしかして…白学の友達に私を紹介してくれるとか??





「付き添いがいた方が早く帰りやすいからな。悪いけど頼むよ」

「…」


…なんだ。理由はそっち?

でもいいや。それでも嬉しいし♪


私はワクワクしながら一柳くんの車に乗り、岩田さんが運転する車で白百合清蘭学園へ向かった。

車に揺られながらいつもとは見慣れない道なりを車内から眺め、コンパクトミラーを出して髪の毛を整える。


セレブ学校だからきっと九条さんみたいなキラキラした女子ばかりだろうな…別に対抗してるわけじゃないけど身なりは一応ちゃんとしておかなくちゃね。